土田 博
私たちの社会と会計制度の結びつきは意外と深いものがある。企業は株主、債権者より調達した資金を元に企業活動を行うと同時に、それらの活動報告をしなければならないという責任を有することになる。そしてその報告は主として会計を通じてなされるのである。従って会計はより適正であると同時に株主や債権者等にとってより有用な役に立つ情報を提供するものでなければならないものとなる。
我が国の会計制度は、商法(会社法)、証券取引法、税法の3つの法令を中心に、これらが相互に関連しあって形成されている(これを「トライアングル体制」と言う)。本講座においては我が国の会計制度の概要を説明するとともに、会計に関する資格についても述べたいと思っている。